シミュレーターの作り方:Blenderユーザー向け:3DモデルをWebシミュレータにする方法
2023.02.26
Blenderで作った3Dモデルを、Webサイトでもっと活用したい。
そんなときに考えられるのが、3DモデルをWebシミュレータの素材として利用する方法です。
Blenderでは、商品の形状や素材、質感までこだわった3Dモデルを制作できます。
その3DモデルをWeb上に表示できる形にして、「色を変える」「素材を選ぶ」「パーツを組み合わせる」といった機能を加えることで、単なる3Dビューアではなく、商品を選ぶためのWebシミュレータとして活用できます。
「だれでもシミュレータ」なら、WebGLやJavaScriptなどの専門的なWeb開発を一から行わなくても、Blenderで作った3Dモデルを使ってWebシミュレータを構築できます。
この記事では、Blenderで3Dモデルを制作している方に向けて、
Blenderで3Dモデルを作る
↓
Webで使える3Dデータにする
↓
Webシミュレータに登録する
↓
商品を選べるシミュレータにする
という流れを紹介します。
Blenderで作った3Dモデルは、Webシミュレータに活用できる
Blenderは、3DCG制作のための強力なツールです。
家具、住宅設備、什器、インテリア、製品など、さまざまな商品の3Dモデルを制作できます。
ただし、Blenderで3Dモデルを作ることと、それをWebシミュレータとして利用することは別の工程です。
3Dモデルは「商品の形や見た目を表現するデータ」。
Webシミュレータは、その3Dモデルに
- 回転・拡大縮小
- 色や素材の変更
- パーツの選択
- オプションの追加
- 商品構成の変更
- シミュレーション結果の保存
などの機能を組み合わせ、ユーザーが商品を選択・検討できる仕組みにしたものです。
つまり、Blenderで作った3Dモデルは、Webシミュレータを作るための重要な素材になります。
BlenderからWebシミュレータまでの基本的な流れ
基本的な制作フローはシンプルです。
Blenderで3Dモデルを制作
→ Web用に3Dデータを整理・書き出し
→ だれでもシミュレータに登録
→ マテリアルや選択肢を設定
→ Webシミュレータとして公開
すでにBlenderを使っている方であれば、「3Dモデルを作る」という部分は新しく覚える必要がありません。
必要なのは、Webで利用することを前提に3Dデータを準備することです。
1.まずBlenderで商品モデルを作る
最初に、通常どおりBlenderで3Dモデルを制作します。
例えば家具であれば、
- 本体
- 天板
- 脚
- 引き出し
- 扉
- ハンドル
など、必要なパーツを整理してモデルを作ります。
住宅設備であれば、水栓本体やレバー、カラー変更部分など、シミュレータで変更したい単位を意識してモデルを構成しておくと、その後の設定がしやすくなります。
ここで重要なのは、最終的にWeb上でどのように商品を選ばせたいかを考えながら3Dモデルを作ることです。
単に「見た目がきれいなモデル」を作るだけではなく、
このパーツは変更するのか?
この部分は色を選べるようにするのか?
この部品は表示・非表示を切り替えるのか?
といったことを考えてモデルを整理しておくと、Webシミュレータへの展開がスムーズになります。
2.Webで使うことを考えて3Dモデルを最適化する
Blenderで作ったモデルを、そのままWebで利用できるとは限りません。
Webブラウザでは、PCやスマートフォンなどさまざまな環境で3Dモデルを表示します。
そのため、必要に応じて、
- 不要なパーツを削除する
- ポリゴン数を減らす
- テクスチャサイズを調整する
- マテリアルを整理する
- オブジェクト構造を整理する
といった最適化を行います。
特に、商品全体を非常に細かくモデリングしている場合、Webで表示するためには「見た目を維持しながら、どこまで軽くできるか」が重要になります。
Blenderで作る3Dモデルと、Webで使う3Dモデルでは、最適な作り方が少し異なるということを覚えておくとよいでしょう。
3.Webで利用できる形式で書き出す
Blenderで作った3DモデルをWebで利用する場合、用途に応じたファイル形式を選びます。
Web 3Dでは、glTF / GLBなどの形式が利用されています。
特にGLBは、3Dモデルだけでなくマテリアルやテクスチャなどの情報を一つのファイルにまとめられるため、Webで3Dモデルを扱う際に便利な形式です。
例えば、
Blender
↓
GLB
↓
Webシミュレータ
という流れで、Blenderで制作したモデルをWeb側へ持っていくことができます。
ファイル形式について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事
➡【3Dデータのファイル形式をどう選ぶ?Webシミュレータで使うための基礎知識】
4.「だれでもシミュレータ」に3Dモデルを登録する
Web用の3Dデータが準備できたら、「だれでもシミュレータ」に登録します。
3DモデルをWebGLで表示するためのプログラムを一から開発する必要はありません。
管理画面から3Dデータを登録し、Web上で表示できる3Dオブジェクトとして利用できます。
Blenderで制作した3Dモデルを、Webシミュレータを構成する部品として利用するイメージです。
5.3Dモデルに「選べる仕組み」を加える
ここからが、単なるWeb 3DとWebシミュレータの大きな違いです。例えば家具なら、
カラーを選ぶ
ホワイト / ブラック / ウォールナット / オーク
といった選択肢を用意できます。さらに、
脚を選ぶ
Aタイプ / Bタイプ / Cタイプ
天板を選ぶ
タイプ1 / タイプ2 / タイプ3
といったように、複数のパーツを組み合わせることもできます。
住宅設備なら、
本体カラー / ハンドル / オプション / サイズ / 仕様
などを選択できるようにすることもできます。
こうすることで、3Dモデルは単なる「見るための3D」から、商品を検討するための3Dへ変わります。
3Dを「見せる」から「選ぶ」へ
3DをWebに表示するだけなら、3Dビューアでもできます。
しかし、商品の販売や営業に活用するのであれば、3Dを「見る」だけでは十分ではありません。
例えば、
「この家具、色を変えたらどう見える?」
「このキッチンにこの扉カラーを合わせたら?」
「このパーツを追加するとどうなる?」
といった疑問を、その場で3Dを使って確認できることに価値があります。つまり、
3Dを自由に動かすことが目的なのではなく、3Dを使って商品を選びやすくする。
これがWebシミュレータの大きな役割です。
BlenderユーザーだからこそできるWebシミュレータ
Blenderを使える方には、すでに大きな強みがあります。
それは、商品の形状や質感を3Dで表現できることです。
Web開発の知識がなくても、3Dモデルを作るという部分を自分で行えるため、Webシミュレータの制作に必要な素材を自分で用意できます。
例えば、「商品の3Dモデルを制作する」だけでなく、
「その3Dモデルを使って、Web上で色やパーツを選べるシミュレータを作る」ところまで提案できるようになります。
3DCG制作とWebを組み合わせることで、これまでとは違ったWebコンテンツや案件への展開も考えられます。
Blender → Webシミュレータという制作フロー
Blenderユーザーにとっては、次のような流れを作ることができます。
Blender
3Dモデルを制作
↓
Web用に最適化
↓
GLB / glTFなどで書き出し
↓
だれでもシミュレータ
3Dモデルを登録
↓
マテリアル・カラーを設定
↓
パーツ・オプションを設定
↓
シミュレーション機能を設定
↓
Webシミュレータとして公開
つまり、「3Dモデルを作れる」から「3Dを使ったWebサービスを作れる」へ。
Blenderで培った3D制作スキルを、Web上の商品体験へ広げることができます。
WebARにも展開できる
Webシミュレータとして3DモデルをWeb上で利用できるようにすると、その3DデータをARなど別の用途へ展開することもできます。
例えば家具であれば、
「この家具を自宅に置いたらどう見える?」
という確認をARで行うこともできます。
ただし、WebARはWebシミュレータの代わりではありません。
商品を選ぶ → シミュレーションする → 必要に応じてARで確認する
というように、Webシミュレータと組み合わせて利用することで、より幅広い商品体験を作ることができます。
WebARについて詳しく知りたい方はこちら。
➡ 【『その大きさ設置できる?』が検証できるAR設置シミュレータ】
Web上で選んだ結果を、もう一度3D制作へ
Webシミュレータは、一方通行の仕組みでもありません。
ユーザーがWeb上で選択した商品構成をデータとして扱い、その結果をもとに、さらに3D制作やレンダリングへつなげることもできます。
例えば、
Blenderで商品モデルを制作
↓
Webシミュレータでユーザーが商品を選択
↓
選択結果を保存・取得
↓
その結果をもとに高品質なレンダリングや提案資料を作成
といったワークフローも考えられます。
BlenderとWebシミュレータを組み合わせることで、3D制作から商品選択、さらに提案・販売までつながる3D活用が可能になります。
まずは、Blenderで作った3DモデルをWebで動かしてみる
「いきなり本格的なシミュレータを作るのは難しそう」
という場合は、まずBlenderで作った3DモデルをWeb上で表示してみるところから始めても構いません。
3DモデルをWebで表示できるようになれば、
3D表示
→ 色変更
→ マテリアル変更
→ パーツ変更
→ 商品構成
→ シミュレーション
と、必要な機能を段階的に追加していくことができます。
最初からすべてを作るのではなく、
「まず3DをWebで動かしてみる」→「必要になった機能を追加する」
という進め方もできます。
Blenderの3Dスキルを、Webで活かしてみませんか?
Blenderで3Dモデルを制作できるなら、そのスキルはWebでも活用できます。
商品の3Dモデルを作るだけではなく、
3DモデルをWebで見せる
さらに、
3Dモデルを使って商品を選べるようにする
そして、
シミュレーション結果を営業・販売につなげる。
「だれでもシミュレータ」は、Blenderで制作した3Dモデルを活用して、Web上の3Dシミュレータを構築するための開発基盤です。
まずは、Blenderで作った3DモデルがWebでどのように動くのか、実際のシミュレータで体験してみてください。
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